エアコンの原理と冷房暖房の仕組み

2020年2月5日家電の仕組みヒートポンプ,冷媒

エアコンが部屋を冷やしたり温めたりする原理・・・複雑なんじゃないの?って思う人もいるかもしれませんが、実はけっこう単純だったりします。

原理というのは一言でいうと気化熱。

あなたは肌が水に塗れた状態のときに息を吹きかけたことがありますか?

息が肌に当たると涼しい感じがしたことがあると思います。水が気体になるときに熱を奪うという、この気化熱を利用してエアコンは冷暖房を

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エアコンで水を使うの?というところですが、エアコンでは水の代わりに冷媒というものが使われています。

この冷媒が熱をを運ぶ役割を果たしているのですが、冷媒はにも種類があって、現在ではR32という冷媒が一般的です。

エアコンの冷媒 R410とR32

家庭用エアコンの冷媒は数年前まではR410という冷媒が一般的でしたが現在はR32という冷媒が普及しています。

R410は複数のガスを混ぜていたのでガスの補充が難しいというデメリットがありましたが、R32は単一のガスになったことで補充が容易になったようです。また、地球温暖化係数が低く、従来の冷媒よりも温暖化への影響が少ないと言われています。実際に地球温暖化が進んでいるのかどうかは別問題としてこうした点からR32の普及が進んでいるようです。

各エアコンメーカーの中ではダイキンがR32をいち早く導入して注目を集めましたが、現在では各社追随してR32を採用しています。

冷房の仕組み

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エアコンの冷房は上記の図のようなかたちになっています。

室外機の中の圧縮機(ポンプみたいなもの)で冷媒が同じく室外機内の熱交換器(凝縮器)に送られ、室外機から熱を外に放出。冷媒は液体となります。

液体となった冷媒は管を通ってエアコンの室内機まで送られここでもう一つの熱交換器(蒸発器)で熱を奪いながら蒸発します。これでエアコンの吹き出し口から冷気が出るわけです。

蒸発し気体になった冷媒は再び圧縮機の力で室外機に設置された熱交換器(凝縮器)に送られ液体に戻ります。

これの繰り返しで室内が冷が冷やされます。

暖房の仕組み

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暖房の場合も原理は一緒ですが冷房の場合とは逆のことを行います。

室外機側で冷気を逃がし、気化した冷媒を室内に送り込むことで室内機の吹き出し口から温かい空気が出るようになっています。

エアコン以外にも使われているこの構造

このようにポンプで室内と室外で熱が運ばれて冷暖房の役割を果たしているわけです。

ちなみにこうした仕組みをヒートポンプと呼んでいます。

ヒートポンプはドラム式洗濯機の乾燥機能に用いられたり、冷蔵庫で用いられていたりとエアコンに限らず現代の家電に欠かせない構造となっています。

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