マキタCL115FDWIをレビュー!軽量の格安紙パック式コードレスは10.8 Vのわりにパワーあり?
今回レビューするのマキタのCL115FDWI。
10.8Vでそれほどパワーはありませんが本体が1.0kgと軽量で持ち運びやすいコードレス掃除機です。
CL115FDWIの性能をチェック
まずは性能をチェックしてみましょう。
CL115FDWI | |
吸込仕事率 | パワフル35W 強20W 標準5W |
連続使用時間 | パワフル 約10分 強 約16分 標準 約50分 |
充電時間 | 約4時間 |
充電方法 | 本体に充電プラグを差し込む |
バッテリー | 2.0Ah-直流10.8V |
本体質量 | 1.0kg |
集じん容量 | ダストバッグ 500ml 紙パック 330ml |
連続使用時間は標準モードで約50分とけっこう長いですが、あまりパワーが無いので強モードの約16分が実用的な使用時間とみたほうがいいと思います。
充電時間は約4時間。少し長いくらいでしょうか。
マキタのコードレスクリーナーと言うとバッテリーを電動工具などにも流用できるのがウリみたいに言われることもありますが、このモデルはバッテリーが本体に内蔵されており流用することができません。本体にプラグを差し込んで充電する方式です。
その分価格がネットの最安値で1万円少々と安くなっています。
CL115FDWI内容物一覧
内容物はいたってシンプル。
本体、ヘッド、すき間ノズル、ストレートパイプ、充電用のアダプター、紙パック、ダストバッグ(本体内にセットされている)、説明書となっています。
CL115FDWI本体
本体上部に操作ボタン、バッテリーランプ、LEDライトが配置。
裏側には壁掛けするためのハンガーが装備されています。ハンガーについてはのちほど解説。
操作ボタンは2つ。モード切替ボタンを押すごとに強→パワフル→標準と運転モードが変化します。電源を切るときは「切」ボタン。
付近にはバッテリーランプが1つ。運転時は点灯しませんが、バッテリーの残りが少なくなると赤く点滅して教えてくれます。
排気口は左右にあります。
また、右側の持ち手付近に充電プラグの差し込み口があります。
吸い込み口の先端は斜めにカットされていて、ノズルを取り付けなくてもそのまま使うことができます。
本体後方にはバッテリーカバーが見えます。バッテリーは内蔵されているのでこのカバーを外してバッテリーの着脱を行います。
CL115FDWIダストバッグ・紙パック
ダストバックがセットされている部分のカバーは前方にあるボタンを押すと開きます。
ちなみに開封時点では付属のダストバッグがセットされています。
ダストバックまたは紙パックはオレンジ色のゴミストッパーと合わさってセットされているのですが、上に引っ張ることで取り外すことができます。
カバー、ゴミストッパー、ダストバッグを全て外したところ。
カバーは開いた状態で上に引っ張ると外れます。
ダストバッグはゴミストッパーにある溝に差し込まれているのですが、すぐに外れます。
ダストバッグは不織布でできている感じですが触った感じ、けっこう硬めな印象を受けました。
ゴミストッパーのダストバッグor紙パックに触れる部分には薄いですが黒色のスポンジがあり、ゴミが漏れにくくなっています。
ダストバッグを外すと奥に黒色のスポンジが見えます。
このスポンジフィルターは汚れたら取り外して水洗いすることができます。
ゴミストッパーをセットする吸い込み口側にはちゃんとゴムパッキンが装備されています。当たり前か。
CL115FDWIヘッド
ヘッドはかなりシンプルで軽いです。
幅は22.5cm弱といったところでした。コンパクトな部類です。
ご存じの方も多いとは思いますが、ヘッドには回転ブラシが装備されていません。
じゅうたんなどからゴミを掻き出す性能は劣りますが、その分軽量で持ち上げやすいのがメリットと言えます。
ただ、これでもこのヘッドはじゅうたんノズルDXといわれるタイプのようで、3か所にブラシが配置されています。
ヘッドの可動域は前後はそれなりにありますが、左右はあまり広くありません。
また壁掛けにした時に倒れにくいようにヘッドが固定される凹凸部があります(カチッと固定されるとかではなくスポっとハマるだけ)。
CL115FDWIストレートパイプ(延長パイプ)
延長パイプには隙間ノズルを取り付けるためのパーツが付いています(取り外すことも可能)。
先端はやや斜めにカットされており、ヘッドやノズルを取り付けることなく使用することも可能です。
延長パイプには出っ張りがあり、本体に差し込んだ時にカチッと固定されるようになっています。
これで差し込んだパイプがくるくる回転することがありません。
CL115FDWIすき間ノズル
すき間ノズルは普通で変わったところはありません。
CL115FDWI充電アダプター
充電アダプターのモデル名はDC1001。
単体でも販売されています。
充電するときは本体の右側にプラグを差し込んで行います。
充電中は本体のランプが赤く点灯。完了するとランプが消灯します。
ちなみにどうやって壁掛けにしているのかというと本体裏側のハンガーを使っています。自立機能は無いのでハンガーを壁に設置したフックにかけておかないと倒れてしまいます。
また、ヘッドを床に着けた状態で壁に立て掛ける必要があります。
CL115FDWIバッテリー
バッテリーは本体に内蔵されていますが、取り外して交換することができます。長期間使ってバッテリーがヘタってきても安心。
バッテリーの型番はBL1020V。DV10.8Vとの表記が見えます。
2022年4月段階ではネット通販での販売が見当たらないので交換の際はメーカーへお問い合わせください。
CL115FDWI各部の重さ
本体はダストバッグをセットした状態で1057gと軽量です。カタログスペックだと1kgとなっていますが、これはダストバッグをセットしていない状態なのかもしれません。
本体と延長パイプとヘッドを合わせると1295g。ノズルホルダーとすき間ノズルを合わせても1325gなのでかなりの軽量です。
CL115FDWIを組み立ててみる
組み立ててみるとやっぱりマキタらしく非常にシンプルな印象です。
延長パイプとヘッドを使ってスティックタイプの掃除機として使うほか延長パイプとすき間ノズルで高いところを掃除したりと意外といろんなパターンで使えます。
本体に何もノズルを接続せずに使うことも可能です。
スティックタイプにした盛った感じは、他の掃除機と比べると若干短い感じもありますが、これがちょうど良いとも思えます。非常に動かしやすく軽快に使えます。
持ち手の部分は特別持ちやすいわけではありませんが違和感も無く、可も無く不可もなくといった感じです。
CL115FDWI開封から取り回しレビューまで
開封から取り回しのチェックまで一連の流れを動画にしてみました。
標準、強、パワフルと3つのモードがありますが、電源を入れると強からはじまるのが他メーカーの掃除機とちょっと違うところです。吸引力は標準が極端に弱い感じで実用レベルは強以上だと思うので強からはじまる設定は妥当だと思います。
LEDライトはめっちゃ明るくなるわけでもないけど真っ暗なところで使うなら役に立つかと思います。
ゴミの集じんはダストバッグ(洗って再利用可能)か紙パックを選択することができ、ランニングコストを抑えたい場合はダストバッグ、ゴミ捨ての手間を減らしたい場合は紙パックという具合に用途に合わせて使わけができるのが便利です。
ヘッドの可動域はそれほど広くありませんし、有名メーカー品の掃除機に慣れていたらちょっと違和感があるかもしれませんが回転ブラシが無い分非常に軽く持ち上げて移動するのが非常にラクです。
バッテリーは内蔵式になっていて他のマキタ製品と兼用で使うことはできませんし充電時間が約4時間というのはちょっとネックです。ただ、他のマキタ製掃除機ではバッテリーが付いている部分にハンガーが付いており、壁に取り付けたフックなどに掛けることで壁に立て掛けて収納できます。フックは付属しませんしヘッドは床に着けておく必要がありますが、スッキリ収納したい場合はちょっと便利かも?
ま、ハンガーが付いていない製品でもストラップを取り付ければ立て掛けられるんですけどね。
排気口は本体左右に付いていてそれなりの勢いで出てきますが、特別排気の風量が大きいということは無いと思います。
騒音はそれなりにしますが、標準モードはかなり静かです。パワーもかなり落ちるので「ちょっと髪の毛が落ちている場所を掃除したい」みたいな時にしか使えませんが、夜間に集合住宅で使用する場合なんかは役に立つかもしれません。
CL115FDWI吸引力レビュー
吸引力レビューですがダストバッグ装着で検証しました。
強モード、パワフルモードともに壁際の吸引が良好です。1往復でほとんど取り残しなく重曹を吸うことができました。標準モードはやっぱり極端にパワーが落ちるか何回か往復しないと取れませんでしたが、ヘッドの壁際性能はなかなか優秀だと思います。
ヘッドを際につけた状態で横にスライドさせると効率よく取れますが、車輪の位置関係からかけっこうスライドさせづらい感があります。
フローリングに糸くず、シュレッダーにかけた紙、小さく切った消しゴムを撒いて吸わせる検証では、強、パワフルモードで紙と消しゴムも吸い込むことができ、意外と大き目のゴミにも対応できるんだなと感心。あんまり吸わせ過ぎるとダストバッグがいっぱいになったりヘッドの吸い込み口周辺にゴミが溜まったりで吸引力が落ちるのでその点は注意が必要です。
マットに重曹20gを撒いてどのぐらい吸えるのかといった検証では
強モード14g
パワフルモード14g
標準モード10g
という結果でした。じゅうたんノズルDXというヘッドではありますが、回転ブラシが無いのと電圧が10.8Vであるというのとでマットやじゅうたんは苦手な感があります。
どうしてもマキタでじゅうたんやマットを掃除したいというひとは18Vタイプの製品などもっとパワーのあるものを買った方がいいでしょう。回転ブラシはありませんがパワーがあるのでCL115FDWIよりも吸うと思います。
畳に小麦粉と重曹を撒いて吸わせてみる検証では1往復では取り切れないものの2~3往復でおおむね取れている感じでした。畳と畳の継ぎ目に重曹が落ちるとなかなか取れませんが(汗
あと標準モードでは相変わらず厳しいので、標準モードはちょっとしたゴミを吸う場合やフローリング用だと考えておくべきかと思います。
CL115FDWI使用後の汚れ具合やお手入れ
使用後の汚れですが、小麦粉みたいな細かい物を吸わせると一部がゴミストッパーとダストバッグの間から抜けてしまうのかスポンジフィルターまで薄っすらと汚れていました。
また、ダストバッグの内部も小麦粉が貼りついて吸引力が落ちてそうな感じ。細かい粉みたいなものを吸わせるときはゴミの漏れや吸引力の低下に注意した方が良いかもしれません。
そのほか汚れやすい部分はゴムパッキン部分など他の掃除機でもありがちな場所です。
ダストバッグは水洗いすることで再利用が可能。スポンジフィルターも水洗いが可能です。ゴミストッパーに関しては説明書に水洗い可能との記載がありません。洗うとスポンジが劣化したりするのかも?
ヘッドは小麦粉を吸わせると毛の部分に粉がけっこう付着していました。回転ブラシが無い分髪の毛はそんなに絡まないと思いますが、それでもたくさん吸わせると吸い込み口周辺のブラシに髪の毛がくっついたりします。まったく絡まないわけではないのでご注意を。
CL115FDWIのおすすめポイント・マイナスポイント
おすすめポイント
- 本体1.0kgでパイプとヘッドも軽量なので持ち運びやすい
- ダストバッグと紙パックが同梱されておりランニングコスト重視か手間の少なさ重視かを選べる
- ヘッドは壁際のゴミもけっこう取れる
- パワフルモードは10.8Vの掃除機にしてはパワーを感じる
- 標準モードは吸引力が弱いが音が静か
マイナスポイント
- マキタのCL107FDSHWなどと比べると充電時間が長く約4時間かかる
- バッテリーの残量ランプは1段階
- バッテリーは電動工具などに流用できない
- 電圧10.8Vでヘッドも回転ブラシが無いのでじゅうたんやマットはやや苦手
10.8Vのわりにパワーのある感じで以前にレビューしたCL107FDSHWよりもちょっとパワーアップしてるんじゃないかという感じでした。
ヘッドは可動域や動き方など若干クセを感じるかもしれませんが軽快に使え壁際にも強い印象です(壁に付けてスライドさせるのはやりにくいですが)。
また、バッテリーが他のマキタ製品と兼用ではないのでマキタの電動工具愛用者なんかには向きませんが、充電時間4時間という点が許せればCL115FDWIのほうが3000円前後価格も安くお買い得かもしれません。
フローリングでやクッションフロアで軽快に使えるサブ機が欲しいという人は候補に入れてもいいと思います。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません