マキタのサイクロン一体式CL003GRDレビュー!パワーに驚いた!回転ブラシが無いのによく吸う!?
今回レビューするコードレス掃除機はこちら。
マキタのCL003GRDです。マキタは以前からオプションでサイクロンアタッチメントを販売しており、既存の掃除機に取り付けて使うことができましたが、このモデルは最初から一体化しているモデルとなっています。
また、電圧はMax40V(満充電時のバッテリ電圧とのこと)。低騒音なのにパワフルという触れ込みです。
CL003GRDのスペック
まずは性能をチェックしてみましょう。
吸込仕事率 | パワフル100W 強60W 標準35W エコ15W |
連続使用時間 | パワフル 約16分 強 約25分 標準 約40分 エコ 約1時間20分 |
充電時間 | 約28分 |
充電方法 | 充電器にバッテリーをセット |
バッテリー | リチウムイオン2.5Ah 直流36V |
質量 | バッテリ含む1.8kg(BL4025装着時) |
集じん容量 | 250ml |
吸込仕事率で吸引力の全てが計れるわけではありませんが、やはり10.8Vのモデルとくらべると数値がかなり大きいです。使用時間は付属のバッテリーBL4025を使った場合で最大1時間20分。パワフルモードでも約16分使えるなど十分な印象。
バッテリーは容量2.5AhのBL4025が付属していますが、より高容量のBL4040(4.0Ah)、BL4050F(5.0Ah)も販売されています。より長い時間使いたいなら高いですがこれらのバッテリーを買う手もあります。
説明書によると使用推奨バッテリはBL4025とBL4040とのこと。
CL003GRDの内容物一覧
カラーはホワイトを選択しました。よってこちらのモデルはCL003GRDWとなります(色によって型番の末尾にが変わりホワイトならWオリーブならOが付く)。
内容物は本体、バッテリー、ストレートパイプ、すき間ノズル、ノズルホルダ、ヘッド、充電器、説明書とマキタらしくシンプルな構成となっています。
CL003G本体レビュー
本体にはストラップが付いていて壁にフックを取り付けることで立て掛けて保管することが可能です。
バッテリーはちょっぴり大きい印象。
吸い込み口は斜めにカットされていてこのままでもゴミを吸い込みやすいようになっています。
本体上部に操作ボタンを搭載。
本体下側は2か所に滑り止めのゴムが付いています(黒い長方形の部分)。
操作ボタンは電源ボタンとモード切替ボタンの2つ。モード切替ボタンは電源が入っている時でも、いない時でも使えます。
4つランプが見えますが、これはバッテリー残量ではなく使用しているモードを示すものです。ランプ1つがエコモード。モード切替ボタンでパワーを上げるたびにランプが順次点灯していきます。
電源が入っていない状態でもモード切替ボタンを押すとLEDライトが点くのでちょっと気になるかも。
ちなみにLEDライトは運転時常に点いていてオフにすることはできないようです。
本体後方はバッテリーが目につきます。あとで少し説明しますがバッテリー自体に残量ランプが付いています。
CL003Gダストカップ周りのレビュー
ダストカップ(説明書の表記だとダストケース)は左右のボタンを押しながら取り外します。
そして内部に見えるのはプレフィルタ。
プレフィルタですが、黒いツメの部分をつまみながら押すとセットされている、メッシュパイプが外れます。
取り外したメッシュパイプにはスポンジフィルタがセットされた状態。これを取り外すと・・・
プレフィルタ、スポンジフィルタのメッシュフィルタの3つに分離できました。
お手入れの際はこのように分離して水洗いします(乾燥は十分に)。
CL003Gの高機能フィルタ
サイクロンユニットはひねると外れて高機能フィルタにアクセスできます。
高機能フィルタは引っ張るとすぐに外れます。
別売りでHEPAフィルターを装備したタイプも販売されているので、排気をキレイにしたい場合はこちらを買って使ってみるのもいいかもしれません。
モーターの手前にはスポンジシートがセットされています。
CL003Gヘッドのレビュー
マキタ製品ということでヘッドはシンプル。同じマキタ製品でもCL115FDWIなんかはmakitaのロゴが端にありますが、こちらは中央に配置されています。
裏面は回転ブラシは搭載されておらず。ゴムのフラップのようなものがあるだけです。
車輪は4個。横にスライドさせようとすると引っかかる感じで動かしづらいです。
ヘッドの幅は22.5cm無いぐらい。どちらかというとコンパクトな部類でしょうか。
ヘッドの可動域は正直言って広くありません。前後に動かす分には問題ありませんが、左右はほとんど動かない感じ。
なんだかあまり良くない点ばかり書いてますが、かなり軽くいのでヘッドを浮かせて持ち運ぶのは楽です。
CL003Gのストレートパイプ・すき間ノズル・ノズルホルダレビュー
パイプの先端は斜めにカットされているので、ゴミを吸い込む際に扱いやすくなっています。
また、本体に差し込む部分はカチっと固定されるようになっています。
ヘッドを差し込む側には三角の目印が付いていて、ヘッドの側の三角と合わせることでヘッドをまっすぐ差し込むことができます。
はじめはパイプにノズルホルダとすき間ノズルがセットされた状態で梱包されていますが、これらは取り外して使うこともできます。
まあ特に邪魔にならなければそのまま付けておいて良い気がします。細かいところを掃除したいときにすぐにすき間ノズルを取り出せるので便利です。
充電器DC40RAとバッテリーレビュー
充電器にはランプが搭載されているのですが、ランプの光り方が何を意味しているのか大きく書かれていてわかりやすいです。
充電時にバッテリーと接触する端子部分にはカバーが付いており、バッテリーをセットする時にスライドするようになってます。考えられてますね。
側面にはType-AのUSBポートを搭載。USB機器の充電ができます。
最大出力は2.4Aでそれを超える機器は充電できないとのこと。
この充電器には冷却のためのファンが搭載されているのですが、充電器前方の中央辺りに吸気口、前方の左側(上の写真で言うと右下のあたり)と後方中央に排気口があります。ファンの音は掃除機の音ほどうるさくはありませんが、充電器は静かなものだと思っているとけっこううるさく感じます。
また、左右には吊り下げ用の穴が開いています。ネジは付属しませんが、柱などにネジを打って充電器を引っかけることで吊り下げにできます。
バッテリーは後方のボタンを押しながら引っ張ると外れます。
バッテリーの電圧は満充電時で40Vとなっています。減ってくると36Vか?
持つとずっしりとした重さを感じます。
後方にはバッテリ表示ランプとチェックボタンが搭載されています。
チェックボタンを押すことでバッテリーの残り容量が簡単に確認できるので便利です。
端子を保護するカバーも付いているので保管するときに役立ちます。
こちらはバッテリーと充電器の動作チェックをしている様子を動画にしたものです。
充電器はコンセントに挿したままだとバッテリーを取り外しても緑の点滅を続けるのがちょっときになりますね。
バッテリーを素早く着脱することでメロディーを変更できるのは面白いです。
CL003G各部の重量
バッテリー含む本体が1890gでバッテリーが683gなので1/3以上をバッテリーが占めていることになりますね。やっぱり掃除機を持つとバッテリー側に若干引っ張られる気がします。
本体とストレートパイプ、すき間ノズル、ノズルホルダ、ヘッドで合計2181g。ヘッドは軽いですが本体とバッテリーでそこそこ重さがあるので軽量モデルとは言えません。そもそもそういうコンセプトじゃないんでしょうけど。
バッテリーが40Vなのでそのパワーに期待がかかるモデルです。
CL003Gを組み立ててみる
組み立ててみました。工業製品のマキタということもあってやっぱりシンプルな印象を受けます。その分makitaのロゴが目立つかも。
CL003GRD開封からチェックの流れを動画で
こちらは開封からの一連の流れを動画にしたものです。
本体は2か所に滑り止めのゴムが付いていますが壁に立て掛けた際(自立できないのでフックを自前で設置してストラップをかけるのを忘れずに)にも1か所しか壁に触れず、片方はいつ使うのか謎です。
CL003Gの取り回し・排気・騒音レビュー
スティックモードで使っているときの取り回しですが、ヘッドの可動範囲が狭いせいか若干ぎこちなさを感じるときもあります。ただヘッドが軽いので可動域の狭さ程使いづらさを感じることはありません。軽くて持ち上げやすいのもポイントです。
棚下を掃除する際は本体をひねって使いますが、本体を床に着けてしまうとヘッドが浮くので本体を少し浮かせて掃除をします。わりと高さの無い場所でも対応できると思います。
最高40Vとパワーのある掃除機なので排気の勢いはけっこうありますが、使っていて体に当たる感じはありません。本体の左右に排気口がありますが、左側のほうが気持ち勢いが強い気がします。
騒音ですが、エコモードはかなり静かです。これなら夜の集合住宅でも使えるのでは?というレベル。パワフルモードにするとけっこう音が大きくなりますが、それでもパワーのわりにかなり抑えられていると思います。けっこう静かです。
CL003G吸引力レビュー
フローリングに重曹を撒いて吸わせたところ、際の吸引性能が優秀に感じました。マキタの掃除機はだいたい壁際の性能が優秀ですね。ただし、ヘッドを壁際に付けてそのまま横へスライドさせるといった動きをしようとするとかなり引っかかりを感じで動かしづらいです。横へスライドさせるのはやめておいたほうがいいと思います。
糸くず、小さく切った消しゴム、紙くずを吸わせる検証では吸引力の一番弱いエコモードでも問題なく吸いこむなど、粒が大きめのゴミやかさばるゴミへの対応力がうかがえました。ヘッドやサイクロンユニットに詰まりが発生することも無く、このへんも優秀だと思います。
マットに重曹20gを撒いて吸わせる検証では
- エコモード10g
- 標準モード12g
- 強モード16g
- パワフルモード17g
という結果になりました。
マットやじゅうたんで使うなら強モード以上が必須となりそうです。強モードとパワフルモードでは回転ブラシを装備したコードレス掃除機とそれほど遜色の無い感じでパワーが活かされていると思います。
畳に重曹と小麦粉を撒いて吸わせる検証では重曹は問題ありませんでしたが、小麦粉はかなりの苦戦を強いられました。
畳の目に入った小麦粉を掻き出すことができず、何往復しても吸引することができません。手持ちの回転ブラシ有りのコードレス掃除機で掃除したら問題無く吸えたので回転ブラシの有無が影響していると思います。畳の目のようなところに入った細かい粉を掃除することはあまり無いかもしれませんが、一応こうした点が弱点です。
トータルの吸引力としてはかなり優秀だと思います。
CL003Gのお手入れ
使用後の汚れもチェックしてみました。吸引力レビューの畳掃除のあと2DKほどの部屋をささーっと掃除しています。
ゴミ捨て時はダストケースをを外さないといけませんが、横向きの状態で外すとゴミがこぼれることがあるかもしれません。容量いっぱいまでゴミを吸わせたときは掃除機を縦向きにした状態で取り外すよう気を付けたいところです。
プレフィルタの先端に小麦粉の粉が詰まっていたので通常の掃除でもここに埃や粉などが溜まりやすいのかもしれません。また、サイクロンユニットは大きなゴミは分離してくれますが、さすがに細かな粉状のものは通過させてしまいます。スポンジフィルタもけっこう汚れていました。
高機能フィルタがセットされている部分ですが、こちらにも重曹と小麦粉が到達していました。小さな埃の塊もありました。サイクロンユニットはあくまでも大き目のゴミを分離してフィルターが汚れるのを遅らせてくれるだけで万能ではないということは覚えておいたほうがいいかもしれません。まあ全てのサイクロン掃除機に言えることですが。
モーター手前にセットされたスポンジシートもわずかながら白くなっており、高機能フィルタでも完全に汚れを止められていなかったことがわかります。
小麦粉の粉のようなものを大量に吸わせると故障の原因になるので大量に吸わせるのはおすすめしませんが(今回は検証用に1回だけ吸わせた)、どうしても吸わせたい場合は別売りのHEPAフィルタを使ったほうがいいように思います。
CL003GRDおすすめポイント・マイナスポイント
おすすめポイント
- ヘッドは軽く持ち上げやすい
- ヘッドは壁際に強く少し大きめのゴミも吸い込める
- 全体的に音が静かでエコモードなら夜でも使えるかも
- バッテリーの充電時間が約28分と非常に速い
- 最大で1時間20分と長時間使える
- フローリングならエコモードでも実用範囲のパワー
- 強とパワフルモードにパワーを感じるマットでも対応可能
マイナスポイント
- バッテリーが重いので持ったときにややバッテリー側に引っ張られる感がある
- バッテリー充電時の充電器のファン音が気になる
- ヘッドは可動範囲が狭く動かしづらいときがある
- 回転ブラシが無いので畳の目など入り込んだ細かなゴミは掻き出せない
- サイクロンユニットがある分フィルターお手入れの手間がある(これは他のサイクロン掃除機も同様)
パワフルさがあり回転ブラシが無いのを気にさせない掃除機でした。40Vのバッテリーを搭載しているだけあってパワーがあります。ただ、その分バッテリーの重さも感じるところもあります。少々重くてもパワーや運転時間重視という人向けだと思います。
ヘッドは軽く持ち運びやすいです。
サイクロンの分離性能はそれほど高くありませんが高機能フィルタが汚れるのを遅らせるという点では機能を果たしてくれているように思います。プレフィルタ部分への髪の毛の絡みも少ないです。
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