日立PV-BFH900をレビュー・PV-BEH900から何が変わった?
コードレス掃除機の中で前モデルと同様人気になっているPV-BFH900。豊富な付属品等から人気になっていると思われますが、今回はこのPV-BFH900をレビューしてみたいと思います。
前モデルであるPV-BEH900もレビューしたことがあるので、その違いも意識しながらレビューしていきます。
BFH900とBEH900とのスペック上の違い
まずスペックの違いを見てみたいと思います。
PV-BFH900 | PV-BEH900 | |
モーター | 小型ハイパワーファンモーターX4 | 小型ハイパワーファンモーター |
ヘッド | パワフルスマートヘッド ※フラップが2つになった | パワフルスマートヘッド |
スティック時寸法 | 長さ308×幅255×高さ1012mm | 長さ308×幅255×高さ1012mm |
ハンディ時寸法 | 長さ337×幅93×高さ197mm | |
標準質量(本体と延長管とヘッドの合計) ・本体質量 | 2.1kg・本体1.4kg | 2.1kg・本体1.5kg |
集じん容量 | 0.2L | 0.2L |
連続使用時間 | 強・約8分 標準・約40分 (パワフル スマートヘッド・ ミニパワーヘッド非使用時は60分) | 強・約8分 標準・約40分 (パワフル スマートヘッド・ ミニパワーヘッド非使用時は記載無し) |
充電時間 | 約3.5時間 | 約3.5時間 |
付属品 | ミニパワーヘッド 2WAYすき間ブラシ ハンディブラシ ほうきブラシ スマートホース 延長パイプ スタンド式充電台 お手入れブラシ | ミニパワーヘッド マルチすき間ブラシ ハンディノズル ほうきブラシ スマートホース 延長パイプ ハードブラシ 充電台 お手入れブラシ |
その他 | サッと着脱ボタンを新搭載 |
モデルチェンジによってモーターがパワーアップし、ヘッドにも改良が加えられています。
使用時間と充電時間は変わりがありませんが付属品も微妙に変化し、
- ハードブラシが廃止
- マルチすき間ブラシ→2WAYすき間ブラシ
- ハンディノズル→ハンディブラシ
といった変更がありました。
充電台もBEH900では延長パイプを外して収納しなければならなかった物がスティック状態やハンディ状態で収納できるようになりました。その代わりに付属品が収納できなくなりましたが・・・
その他の面では「サッと着脱ボタン」というボタンが搭載されました。電源ボタン付近に配置されていて、ここを押すとサッと延長管やその他のパーツを取り外して交換することができます。
PV-BFH900開封の儀
ではいよいよPV-BFH900の開封です。
日本メーカーなので再梱包の仕方が書かれていたり丁寧です。
そして各種パーツのお目見え。
本体・延長パイプ・パワーヘッド・充電台・ACアダプター・ミニパワーヘッド・2WAYすき間ブラシ・ほうきブラシ・ハンディブラシ・スマートホース・説明書・カンタンお手入れガイドとなっています。
とにかく付属品が豊富なのが特徴です。
本体
本体は前のモデルから大きく変わったような感じはありませんが、持ち手の部分にカーブが付いて少し持ちやすくなった印象です。
こちらが本体前後の写真。吸い込み口の上にLEDライトが搭載されているのがわかるでしょうか。ハンディタイプのときでもLEDが光ります。
操作パネルは強・標準・切の3つのボタンが搭載されています。
サッと着脱ボタン
新たにサッと着脱ボタンが操作パネル付近に配置されました。延長管や各種パーツを外すためのボタンが操作パネルの近くにあるので軽快に着脱が行えます。
フィルターお手入れサインと電池残量表示は強ボタンの上に配置されています。
電池残量表示は電池が少なくなると点滅して教えてくれますが、細かく残量を表示してくれるわけではないのでややマイナスポイントか。
排気方向の変更が可能
前のモデルでもそうでしたが本体の排気部分にはシャッターが付いていて、排気の方向を左右好きなほうに切り替えることができます。
ダストボックス
ダストボックスはこんな感じ。本体に取り付けたままでもゴミ捨てボタンを押すことでゴミを捨てることができますが、本体が邪魔でゴミ箱の奥に突っ込めないのでゴミが舞いやすいです。
サイクロン式はゴミが舞いやすいのでビニール袋の中でゴミ捨てをしているという人なら、ダストボックスを本体に取り付けたままゴミ捨てができるのはメリットかも?
ダストボックスを取り外すと本体側にもフィルターがあります。
水洗い可能。
ダストボックス内には円筒フィルター(写真一番左)、お手入れブラシ、スポンジフィルター、プリーツフィルターがあります。
サイクロンの分離性能は、まあ正直言ってそんなに高くないと思います。
円筒フィルターにはばねが付いてます。これはダストボックスの蓋を開けたときにきちんと蓋が開くようにだと思われます。
こちらがプリーツフィルターとスポンジフィルター。円筒フィルターで分離できなかったゴミは黒色のスポンジフィルターを通り、最終的にプリーツフィルターで受け止めることになります。
重曹を吸わせてみたらプリーツフィルターにまで到達しているものがちょっとありましたし、スポンジフィルターは白くなっていました。
さきほども書いたようにサイクロンの分離性能はそんなに高くありませんがダストボックスを水洗いできるので汚れがひどくなってきたら水洗いで落とせます。
ヘッド
定規を置いて写真を撮るのを忘れていましたがヘッドの幅は約25cmといったところ。
ヘッドのポイントとしては水色のフラップが2つになったこと。従来のモデルは柔らかい毛のローラーが付いていましたが、これが無くなりフラップが搭載されました。また、ヘッド前面のフラップにはスリットが入りました。
ヘッドを押したり引いたりしたときにそれぞれのフラップが開閉し大きなゴミも取れるとのことです。
そういえばシュレッダーにかけた紙を吸わせてみたらあまり詰まらず吸えたような(小さく切った消しゴムはあんまりだったけど)・・・
でもこれで従来モデルと劇的に違うかといったらそんなでもない気がします。
もしPV-BFH900のヘッドを積極的に狙って購入するとしたら粒がやや大きめ(フラップをすり抜けられる大きさ)のゴミを頻繁に吸う場合でしょう。
お手入れのときは本体後方のレバーを引くと簡単にブラシを取り外せます。
この構造はとても楽で良いです。
延長パイプ
延長パイプは特に変わったところはありません。伸縮不可。長さはこんな感じです。
充電台とアダプター
充電台はハンディ収納とスティック収納と2通りに組み立てることができます。
アダプターのプラグをきちんとセットしておけば充電台にセットするだけで充電ができます。
ハンディとスティックどちらか選択できるのは良いですし、サッと取り出して使えるようになりました(PV-BEF900はヘッドを取り付ける必要があった)が付属品を収納できなくなりました。
充電台を使わず本体に直接差し込んでも充電ができます。
バッテリー
バッテリーの型番はPVB-2125B。電圧は21.6Vとなっています。
ボタンを押せば本体から簡単に取り外しが可能です。
本体にセットしておかないと充電できませんが頻繁に掃除をする人は予備バッテリーがあると便利かも?
探してみましたが日立のパーツショップで見つからず・・・
URL: https://parts.hitachi-cm.com/pshop/products/list?category_id=7&name=BFH900
楽天やアマゾンでも売っていませんでした。
裏には一応小さなゴムが付いています。
ハンディブラシ
本体にセットしたままで延長パイプや他の付属品を接続できる便利なアイテム。
あまり吸引力を発揮できませんが、いちいち差し替えの必要が無いので便利です。
PV-BFH900ではブラシが付きました。
スマートホース
各種パーツを接続して便利に使えるホース。
こうしたホースには電気配線が無くてモーターヘッドのの付属品があってもブラシが回転しないことが多いのですが、日立の場合は電気配線が内臓されています。
LEDライトが搭載されているのもポイント。
2WAYすき間ブラシ
PV-BFH900から新たに付属するようになったすき間ブラシです。
状況に応じてブラシを出したりひっこめたりできるのが特徴。
ミニパワーヘッド
ふとんやソファの掃除に使えると思われる身にパワーヘッド。スマートホースに接続してもブラシが回転するので何かと重宝するかも。
ヘッドが前後に稼動します。
サイドのパーツを引っ張ればお手入れも簡単。
ほうきブラシ
大きなものは除けつつ小さなゴミを吸うといった用途に活躍すると思われるほうきブラシ。角度の変更が可能です。
今回は動画を取らなかったので前モデルのPV-BEH900のレビュー動画をご参照ください。
重量
本体の重量は1396gとほぼカタログスペックどおり。こんなもんかなという重さです。
実際に使ってみた様子を動画で
重曹を吸わせたりして吸引力をチェックしてみました。
前のモデルもそんな記憶がありますが、壁際のゴミの取れ具合がいまひとつ・・・。強モードにすると取りきれますが、個人的には壁際にやや弱い印象がぬぐえません。
フローリング上は特に問題ありませんが、ヘッドの届かない奥の溝に入った重曹の取れ具合はいまひとつ。ヘッドの前面の吸引がいまひとつな印象です。
少し大きめのゴミを吸わせた際はなかなか良好な感じ。シュレッダーにかけた紙はほとんど吸い込めましたし、ヘッドに詰まっている量も少なかったです。小さく切った消しゴムも全てではないものの強モードでけっこう吸えました。
マットに重曹を20g撒いてどのぐらい吸えるか試してみたところ標準モードで15gの重曹を吸うことができました。
次に強モードで試してみたところ、強でも15gしか吸えない・・・強モードにしたときに吸い込み口に手を当ててみたのですが、強のときは標準のときよりも明らかに吸い込む力がアップしています。
それなのになんで標準モードと同じ量しか吸えないのだろうともう1度試してみたところ・・・18gという結果になりました。今度は吸え過ぎな気も・・・なんでだろう?
いつも行っている検証がかなりアバウトなものであることが発覚してしまいました。
感覚としてはヘッドの前面はやや弱いものの強モードでヘッドの下にあるものはきちんと吸ってくれるという感じです。
畳マット上の吸引は問題なし。糸くずを吸わせてみたところ、たまたまかもしれませんが回転ブラシの真ん中付近に絡まっているものがほとんどでした。
糸くずはけっこう絡まりやすい印象。
次に付属品やお手入れについて動画にしてみました。
ハンディブラシは吸引力があまり発揮できない感じですが、やはり取り付けたままで他のパーツが使えるので便利です。
2WAYすき間ブラシはブラシを出したり引っ込めたりできるのも特徴ですが、よくあるすき間ブラシよりも細くて長いのでより細かいところの掃除ができそうです。
スマートホースはかゆいところに手が届くアイテム。狭いところでも掃除がしやすく、LEDライトも搭載、回転ブラシを搭載した付属品も使えるということでPV-BFH900を買うメリットがけっこう集約されている気がします。
ミニパワーヘッドはスマートホースと組み合わせて布団の掃除に使うと便利かもしれません。強モードで使うと埃や謎の粉がけっこう取れます。強モードだと8分しか使えないのがネックですが、布団全体にかければかなりのゴミが取れそうです。
取り回しはまあまあといった感じですが、本体を寝かせたときのヘッドの動きが独特で好みの分かれるところだと思います。
排気は切り替えができるのが便利といえば便利。
ダストボックスのお手入れですが、円筒フィルターがけっこう汚れてますし、スポンジフィルターやプリーツフィルターにも重曹が付着していました。ダストボックスがコンパクトなのもありますがサイクロンの分離性能としてはやや劣る印象は否めません。ただし、全部水洗いできるのはメリットです(日本メーカーだとだいたい水洗いできるけど)。
騒音値は参考までにどうぞ(騒音計の近づけ具合でけっこう数値が変わるため)。
汚れやすいところは?
使ってみて汚れやすいと思ったところは、ダストボックスと本体の接合部分(ゴミが通過するところ)やダストボックスの蓋周辺、ヘッドの車輪の部分など他の掃除機と変わらない感じです。
PV-BFH900のおすすめ点マイナス点
PV-BFH900のおすすめポイント
- 強モードの吸引力が良好
- 付属品が豊富で多彩な掃除が可能
- スマートホースはLED搭載・回転ブラシの付属品も使える
- 充電台はスティックタイプ収納とハンディタイプ収納を選べる
- 排気の方向を左右好きな方向に調節できる
- 標準で40分(モーターヘッドを使わなければ60分)の使用時間
PV-BFH900
- やや壁際に弱い印象
- サイクロンの分離性能はそんなでも無い
- フィルターが汚れやすい
- 強モードだと8分しか持たない
- 電池の残量表示が1段階
PV-BFH900のポイントとしては、豊富な付属品を使って細かいところまで掃除ができるというところに尽きると思います。狭いところ、細かいところ、高いところな便利に活用したい人は検討してみても良い機種だと思います。
逆に普通に掃除機をかけるだけなら他の機種でも良いでしょう。
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