アイリスオーヤマ IC-SLDCP9をレビュー!KIC-SLDCP9とは吸込仕事率と色が違う!
今回レビューする掃除機はこちら!
アイリスオーヤマの紙パック式コードレス掃除機IC-SLDCP9です(セットされているのは紙パックではなくダストパックなのですが、掃除機の構造は紙パック式と同じなので便宜上紙パックに分類してます)。
吸込仕事率185Wでコードレスながらも吸引力が高いことをウリにしているモデルですが、どれほどの実力があるのかチェックしてみたいと思います。
IC-SLDCP9のスペック
充電時間 | 最長約5時間 |
運転時間 | ブラシ回転切で使用し最長約70分 標準約35分 ターボ約6分 |
定格電圧 | 29.2V |
質量 | フロアヘッド・スティックハンド・バッテリー含む2.7kg(モップ帯電ケース含まず) |
吸込仕事率 | 185W |
集じん容量 | 0.3L |
幅×奥行き×高さ | 本体のみ254×163×1090mm 充電スタンド設置時265×256×1150mm |
付属品 | 充電アダプター、充電スタンド、ミニヘッド、すきまノズル、静電モップ、モップ帯電ケース、使い捨てダストパック×25枚(1枚本体内にセット済み) |
カラー | シャンパンゴールド |
スペックはこのようになっています。
重さは2.7kgと重いですが、電圧が29.2Vと高く吸引力が期待できそうです(電圧が高いと吸引力も高い傾向がある)。
似たような型番のKIC-SLDCP9がありますが、吸込仕事率と色以外は違いありません。 吸込仕事率は
- IC-SLDCP9・・・185W
- KIC-SLDCP9・・・210W
となっていますが、なぜこのような差があるのかは謎です。
色は
- IC-SLDCP9・・・シャンパンゴールド
- KIC-SLDCP9…シルバーorピンクゴールド
となっています。
IC-SLDCP9開封
こちらが箱を開けたところ。ビニールとプチプチにくるまって各種パーツが収められています。
内部は2段になっていて、下側に本体やヘッドが収まっていました。
こちらが内容物。
本体、スティックハンドル、フロアヘッド、モップ帯電ケース、静電モップ、すき間ノズル、使い捨てダストパック、充電スタンド、充電アダプター、説明書です。
本体
本体はどことなく銃のような形状。
右側に排気口が見えます。左側はモップを収納する帯電ケースをセットするので排気口はありません。
本体前方は写真だとわかりませんが、吸い込み経路左右にほこり感知センサーが搭載されています。1週間に1回程度綿棒で拭くなどしてお手入れをする必要があるそうですが、頻繁にお手入れする人ってそんなにいないよね。たぶん。
後方はスティックハンドルをセットするための差込口とバッテリーカバーが見えます。
内部を見ると左右にセンサーがあるのがわかります。
本体上部は左側からダストカップカバー、表示パネル、スティックハンドル取り外しボタン。
表示パネルは、ほこり感知・バッテリー・ブラシ回転ランプが配置されています。
本体下部は注意書きやシリアルナンバーなどが見えますが・・・
電源をオンオフするためのボタンも見えます。ハンディタイプとして使うときはこちらが上に来るのがその理由。
先端にすき間ノズルを取り付けてハンディタイプとして使えます。
本体が重めなので他の掃除機のハンディタイプとくらべると機動性は落ちる感が否めませんが吸引力重視の設計でしょうからあまり気にする点ではないでしょう。
ハンディクリーナーを使う頻度が高いなら他の掃除機をおすすめします。
スティックハンドル
スティックハンドルは本体に挿し込んで使うようになっています。
持ち手の部分には「ブラシ回転」「標準・ターボ」「自動」「切」の4つのボタン。
他の掃除機はだいたい2、3個なのでちょっぴりボタンが多い印象。ブラシ回転をオンオフできるのが特徴です。
自動モードは、ごみの感知状況によって運転の強さを変えてくれるので便利。
ダストパックなど
ダストパック部分のカバーは開閉レバーを押しながら開けると簡単に開きます。
カバーは本体から完全に外れる方式。カバーを紛失する可能性が出てくる反面、ダストパックを取り付ける際は邪魔になりません。
気になったのはダストパックをセットしていなくて蓋が閉まるところ。「紙パックをセットしていない状態で掃除をしてしまった・・・」という事態が起こりそうなのでせめてオレンジ色のパーツがセットされていないと蓋が閉まらないような構造にできないだろうかと思いました。
着脱はオレンジ色のパーツを抜き差しするだけなのでとても簡単。
オレンジ色のパーツは上下2つずつ合計4つのクリップがあり、これでダストパックをはさんで固定する方式になっています。
アイリスオーヤマの掃除機はいつもこの方式。ダストパックが少しずれやすいかなーという感あり。セットするときはダストパックがきちんと留まっているか確認しましょう。
オレンジ色のパーツ。ちゃんと逆流防止弁が取り付けられています。
ダストパックは心なしかIC-SLDCP5やIC-SLDCP6よりも丈夫そうです。奥行きはこれらの掃除機のものより2㎝ほど長くなっています。幅は一緒ですが、きちんと適合する機種のダストパックを買ったほうが良いでしょう。
性能がアップしているかどうかは・・・わからん。ダストパックのゴミ捕集率とかどうやって計測したらええんや・・・
ダストパックを外した本体内部。モーター手前にスポンジフィルターがあります。
説明書によるとスポンジフィルターのお手入れは3か月に1回程度だそうです。
オレンジ色のパーツをセットするためのくぼみが設けられています。
ダストパックは本体にセットされている物を含めて合計25枚が付属します。
交換用のダストパックは「FDPAG36」。25枚入りで500~600円とわりと安く手に入ります。
バッテリーの交換について
IC-SLDCP9は自分でバッテリーを交換できる構造です。
本体からスティックハンドルを外し、本体後方にあるバッテリーの蓋からねじを外します。そして蓋をスライドさせるとバッテリーがお目見え。
水色のコネクタがあるのでツメを押さえながらひっぱるとケーブルが抜けます。
スライドさせて取り出したバッテリー。型番はCBL2821。定格29.2V、1.9Ah、55.48Wh。
お値段お高めですが交換用のバッテリーを購入することができます。
ヘッド
ヘッドは幅約25㎝。回転式のブラシを搭載しています。
裏側は透明なパーツが多く、ゴミが詰まってもわかりやすい・・・かも?
ヘッドの前後。
IC-SLDCP9は自立するのでそのためにヘッドの可動域に凹凸があります。凹凸から外してヘッドを動かしてみると可動域はなかなか良好。
他の掃除機同様に回転ブラシを取り外してお手入れできます。
コインやマイナスドライバーで開けるタイプのカバーですが、手の爪で回したら開きました(ちょっと痛かったけど)。
回転ブラシには赤色と青色の毛が付いています。触ってみても赤と青で硬さなど大きな違いは感じません。青色のほうが少し厚めに配置されています。
ブラシを取り外した状態。ブラシが回転する部分と吸い込み口の間には仕切りのようなプラスチックの板があります。吸い込む部分を狭くして吸引力を集中させる算段?
すき間ノズル
すき間ノズルはブラシを出し入れできるタイプ。ブラシは写真の角度までしか曲がりません。
ハンディタイプとして使うときに取り付け、窓のサッシなど細かい場所の掃除に使えますが、本体が重いのでハンディモードで使う機会は少ないかも。
静電モップと帯電ケース
IC-SLDCP9の特徴の1つ、静電モップ。掃除機の届かない場所はこのモップでサッと掃除ができます。使用後は充電スタンドでモップのお手入れができるのも面白い構造です。
ケースを本体に取り付けてモップを収納できます。
掃除中に気になる場所があったら、掃除機を自立させてモップを取り出して掃除ができるので、「考えられてる構造だなあ」と感心する次第です。
IC-SLDCP5に付属していたモップと違うなと思ったのは柄の部分に磁石が取り付けられているところ。
スティックハンドルの内部に金属プレートが装備されていて、ケースに収納したときにピタッとくっつくようになっています。
IC-SLDCP5には磁石など搭載されておらず、掃除している時の固定感がいまひとつだったのでこれは嬉しい!
ちなみにモップの先端は着脱可能で、交換用のモップも販売されています。
充電アダプター
充電アダプターの出力はDC34.7V 0.9A。
充電スタンド
充電スタンドは2つのパーツから構成されています。組み立ては挿し込むだけなので簡単。
モップを清掃するための開口部が特徴的。
裏側はコードを巻き付けて収納する部分があります。これで見た目もスッキリ。
スタンドにはアタッチメントホルダーがあって、すき間ノズルをセットできます。2か所あるので「どうしてだろう?」と思いましたがスティックハンドルを外して挿し込んでみたらすっぽりはまりました(写真右側)。
充電中はバッテリーランプが赤く点灯。完了すると消灯します。
充電はスタンドでのみできるタイプなのでスタンドの使用は必須です。モップの清掃のことを考えてもスタンドは常に出しっぱなしなので、掃除が終わったら掃除機を見えないところに片づける派の人には向きません。
各部の重量
組み立ててみる
組み立てて持ってみました。床を滑らせている分には問題を感じませんが重くてごっつい感じがします。吸引力重視モデルなので仕方ありません。
自立可能です。
掃除機をいったん止めてモップで掃除をし、再び掃除機をかける・・・
といった使い方をするわけなので自立できるのは当然といえば当然なのですが自立できるのはありがたい。
ヘッドとスティックハンドルを外してハンディモードに。この状態はやっぱり重いです。繰り返しになりますが頻繁にハンディとしても使う予定ならあまりおすすめしません。
重心が本体よりではありますが、やはり重さは感じます。
吸引力のあるフロア掃除用として使いつつ、たまにハンディとして使う人向けの掃除機です。
実際に使ってみる
動作や騒音など
ヘッドの可動域はまずまず良好な印象。掃除機を自立させるための凹凸があり、ここを外して稼働させると可動域は広め。ただし、ヘッドのあとすぐに本体がある構造なので棚の下などを掃除しようとすると本体がつっかえてしまいます。
掃除機を自立させて、その間に取り出したモップで周囲の細かい部分を掃除できるのは便利。考えられているなという感じ。モップに磁石を付けたのも正解だと思います。掃除機を動かしている時に収納されたモップがぐらついたりしません。
ハンディモードでの使用はやっぱり重さを感じます。やはりメインはスティックモード。
ダストパックは本体内部のオレンジ色のパーツに取り付けてセットするわけですが、セットが簡単な反面、ゴミが漏れやすいのではないかと少し心配になります。
排気は本体側面から出てきますが、排気のスリット部分が広いせいかそれほど排気の勢いは強くありません。ターボモードでちょっと強いかなというレベル。
騒音はターボモードにするとやや甲高い音が耳につきます。好みの問題もありますが、吸引力を高くしている分、音もそれなりに大きいと思います。
吸引力
ジョイントマット上に重曹を撒いて吸わせたところ、ブラシ回転がオフだと壁際はあまり重曹が取れませんでした。ターボモードなら取れましたが、ターボモードは運転時間が6分なので、常にターボモードで運転するのは厳しいです。
ブラシ回転をオンにしすると自動モードでも壁際の重曹が取れたので、基本は自動モード+ブラシ回転で運転するのが良いのかなといった感じ。
気になったのはセンサーの感度。かなりの割合でセンサーランプが赤く点灯したままになるのでバッテリーの節約の面ではそれほど効果は無いかもしれません。
フローリング上に糸くず、小さく切った消しゴム、シュレッダーにかけた紙、重曹を撒いて吸わせてみたところ、他の掃除機に比べてすんなり消しゴムを吸い込むことができました。粒が大きめのゴミもけっこう対応してくれます。紙も詰まることなく、大きめのゴミの吸い込みは優秀です。溝に入った重曹の取れ具合は・・・まあこんなもんかな。
マットに20g重曹を撒いてどのぐらい吸えるのか試してみたところ・・・
- 標準 ・・・15g
- ターボ・・・17g
- 自動 ・・・15g
の重曹を吸うことができました。いつものようにアバウトな検証ですし、ダストパック内のゴミの量も関係してきますが、最大17gというのはけっこうな吸引力です。
畳マット上のゴミも特に問題無し。
お手入れ
静電モップは充電スタンドの下側にある開口部に挿し込んできれいにします。モップに付いたごみはほとんど取れますが、中には取れないものも。まあこのあたりは普通にモップを使うのと同じ感覚です。
ダストパックですが、重曹を吸わせたあとに取り出して逆さまにすると、すき間から重曹が少し漏れます。本体内部に重曹が漏れていたのですが、これが原因かもしれません。
モーターの前にあるスポンジフィルターがある程度重曹を受け止めてくれますが・・・
排気部分も少し白くなっていました。
通常の掃除ではこのように汚れることはないでしょうが、重曹のような粉状のものを吸わせる際は注意が必要です。
ヘッドにも重曹が付いていますが、他の掃除機でもよくあることなので、まあこんなもんかなといった感じです。
ヘッドのブラシ周辺も、汚れはありますが、特に他の掃除機と比べて汚れ方がひどいところはありませんでした。
IC-SLDCP9のおすすめポイントマイナスポイント
おすすめポイント
- ダストパック式なのでゴミ捨ての際はダストパックを捨てるだけ
- 吸引力が良好 ターボモードでマットやじゅうたんに強そう
- 粒が大きめのゴミや紙も吸ってくれる
- 自立させてその間にモップで掃除ができる・モップに磁石が付いていて本体に固定できるなど考えられて作られている
マイナスポイント
- 細かい粉状のものを吸わせるとすき間から漏れることがある
- バッテリーの表示は残量が少なくなった時に点滅するだけ
- 重くてごっつい感がある
- センサーは感度が高くバッテリーの節約にはつながらないかも
吸引力の高さをウリにしているだけあってパワーは感じます。重さがあり、ごつい感じがするので機動力を求める人には向かないでしょう。
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