Dyson V12 Detect Slimレビュー!吸引力からお手入れまで動画1時間以上と画像多数!

2023年12月23日コードレスサイクロン,掃除機レビューDyson

ダイソンのコードレスクリーナーV12 ディテクトスリム。ヘッドにレーザーを搭載することによって微細なホコリを可視化したり、吸引したゴミの量とサイズを計測し液晶に表示してくれるなど新機能を搭載して話題となっています。

パワーもDyson Digital Slimとくらべて50%アップしているとのこと。

そんなわけで今回はV12シリーズの1つ、Detect Slim Total Clean SV20ABLをレビューしてみることにしました。

ダイソンV12ディテクトスリムのスペックとモデル

V12 Detect Slim Fluffy SV20 FFV12 Detect Slim Total Clean SV20 ABL
運転時間エコモード 約50分(非モーター駆動ツールの場合は60分)
中モード 約30分
強モード 約5分

※クリーナーヘッドを使うときは中モードではなくオートモードになる
エコモード 約50分(非モーター駆動ツールの場合は60分)
中モード 約30分
強モード 約5分

※クリーナーヘッドを使うときは中モードではなくオートモードになる
充電時間約3.5時間約3.5時間
電源スイッチボタン式ボタン式
付属のヘッドLaser Slim Fluffyクリーナーヘッド
Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド
ダイレクトドライブクリーナーヘッド
スティック時の質量2.2kg2.2kg
(ダイレクトドライブクリーナーヘッド装着時2.4kg)
本体サイズ(高さ×奥行き×幅)1095×234×250mm
奥行はレーザースリムフラフィクリーナーヘッド装着時
1095×234×250mm
奥行はレーザースリムフラフィクリーナーヘッド装着時
ヘッド以外の付属品・毛絡み防止スクリューツール
・収納用ブラケット
・コンビネーションノズル
・隙間ノズル
・ツールクリップ
・専用充電ドック

※ダイソン直販限定で狭い隙間の掃除に便利なフレキシブル隙間ノズルが付属
・毛絡み防止スクリューツール
・収納用ブラケット
・コンビネーションノズル
・隙間ノズル
・フトンツール
・延長ホース

・ツールクリップ
・専用充電ドック

※ダイソン直販限定で狭い隙間の掃除に便利なフレキシブル隙間ノズルが付属

エコモードを使えば最大50分使用可能と運転時間は十分。電源はボタン式でトリガーを引き続ける必要がありません。

また、新たに「毛絡み防止スクリューツール」という毛が絡みにくいヘッドが付属するようになりました(その代わりミニモーターヘッドは付属しない)。

レーザー照射でゴミが見やすい以外にも見どころがあります。

モデルについて

ダイソンV12シリーズには3つのモデルが用意されています。基本性能は同じですが

・柔らかいローラーで床に優しく髪の毛が絡まりにくいフラフィヘッドを搭載したDetect Slim Fluffy (SV20 FF)

・フラフィヘッドとマットやじゅうたんからのごみ掻き出し性能に優れたダイレクトドライブクリーナーヘッドが付属するV12 Detect Slim Total Clean(SV20 ABL) (付属品も多い)

があるのでじゅうたんやマットの掃除をするか、フトンツールと延長ホースは必要かどうかといった点からどのモデルが必要か判断すると良いでしょう。

※このほかダイソン直販限定でDetect Slim Absolute Extra (SV20 ABL EXT)があり、隙間ノズルの代わりにLED隙間ノズルが付属します↓

Dyson V12 Detect Slim Total Clean開封

開封の様子を動画にしてみました。参考にどうぞ。

内容物
内容物

内容物は

  • 本体
  • パイプ
  • レーザースリムフラフィクリーナーヘッド
  • ダイレクトドライブクリーナーヘッド
  • 充電器
  • 充電ドック
  • 収納用ブラケット
  • 毛絡み防止スクリューツール
  • コンビネーションノズル
  • 隙間ノズル
  • フトンツール
  • 延長ホース
  • ツールクリップ
  • 充電ドックの説明書
  • 収納用ブラケットの説明書
  • 使用上の注意

です。

掃除機自体の説明書はネットからダウンロードする方式で同梱はされていません。

Dyson V12レビュー・本体

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本体左右

ダイソンは同じシリーズでもモデルによって本体カラーが違うのですが、Total Clean SV20ABLの場合はゴールドっぽい配色になっています。

形状はV10以降のシリーズで採用されているバズーカのような形状。

本体上下
本体上下

本体上部には丸くて赤いボタンが配置されています。これが電源ボタン。

電源がボタン式になったことでトリガーを引き続ける必要がなく、指が疲れることがありません。ただし、掃除機を持っている手だとボタンまで手が届かず、もう片方の手で電源ボタンを操作することになります。

片手で操作が完結しないので、この点はやや不便に感じるところです。

本体下部にはバッテリー。

バッテリーの表示
バッテリーの表示

バッテリーの電圧は25.2V。容量は2500mAhとの表記が見られます。

バッテリーの着脱
バッテリーの着脱

バッテリーの赤いボタンを押しながら引っ張ると簡単に外れるので交換は簡単。

広範囲を掃除する人は予備のバッテリーを用意しておくと何かと便利かも?

互換品もありますが、一部の製品では発火の事例もありますので正規品を買った方が安心です。

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また、バッテリー部分には滑り止めゴムがあり、壁に立て掛けた際に倒れにくくなっています。

ちなみにこの滑り止めはV10シリーズから採用されています。

本体前後
本体前後

本体後方には液晶が搭載されています。

バッテリーの運転時間が表示されるのはV11やDigital Slim Fluffyなんかと同じですが、V12から吸い込んだごみの大きさや量をグラフで表示してくれる機能が加わりました。実際の動作についてはのちほど紹介する吸引力レビュー等の動画でご確認ください。

液晶部分
液晶部分

液晶は充電ドックにセットした直後に充電状況を表示してくれます。

このほか、残り運転時間、吸い込んだゴミの量を大きさ別にグラフで表示、エラーの表示(フィルターがセットされていないなど)をしてくれます。

Dyson V12レビュー・クリアビンとサイクロン部

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ゴミ捨ての際は赤いレバーを持ってスライドさせるとクリアビンの蓋が開きます。こうした構造はダイソンV10以降のシリーズと変わりません。

クリアビンの取り外し
クリアビンの取り外し

クリアビンの蓋が開いた状態から、1と書かれた部分を押しながらひっぱるとクリアビンが外れます。

クリアビンと本体
クリアビンと本体
クリアビンの蓋側・側面・上部
クリアビンの蓋側・側面・上部

クリアビンを上から見ると赤色のスクレイパーと言われるゴムがあるのがわかります。

このスクレイパーはゴミ捨ての際に本体側のシュラウド(メッシュになっている部分)に付着したゴミをこそぎ落してくれるのでお手入れの手間が若干少なくなります。

髪の毛をたくさん吸わせるとシュラウドに絡んだままだったりするので完全にお手入れの手間を無くすことはできませんが、考えられた構造です。

本体側
本体側

本体側のシュラウドは金属製。

ただし細かく分解したり水洗いしたりできないので内部に入り込んだゴミや細かな場所に付いた汚れを落とすのは一苦労です。サインクロンの分離性能が高いダイソンとはいえ、細かいところまできっちりきれいにしたいという人には向かないかもしれません。

細かく分解できないのはダイソンの掃除機にどのシリーズにも共通して言えることです。

Dyson V12レビュー・フィルター部

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フィルターは本体後方の青い部分。

くるっと回して取り外します。

フィルターを外した本体
フィルターを外した本体
フィルターの上下と側面
フィルターの上下と側面

フィルターは2種類が一体化しています。サイクロン部分を通過した空気をろ過する部分、排気をろ過してきれいにする部分です。

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Dyson V12の延長パイプ

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延長パイプには「dyson v12 detect slim total clean」のロゴが入っています。

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長さは62㎝少々。

Dyson V12レビュー・レーザースリムフラフィクリーナーヘッド

ヘッドの表と裏
ヘッドの表と裏

レーザースリムフラフィクリーナーヘッドはその名の通り奥行きがスリムな構造。

約25㎝
約25㎝

幅は約25㎝とワイドです。

ヘッドの前後
ヘッドの前後

ヘッドは前方の開口部が広く、少し大きめのごみも吸い込める構造です。ダイソンのフラフィヘッドは共通してこんな構造。

可動域
可動域

可動域ですが、左右の可動域は国内有名メーカーの掃除機とくらべると狭いです。

側面のパーツをスライドさせてローラーを外す
側面のパーツをスライドさせてローラーを外す

お手入れする際は側面のパーツをスライドさせます。ダイソンはスリムフラフィクリーナーヘッドになったあたりからツールレスでお手入れが可能になっています。

分解したところ
分解したところ

グレーのパーツまで外せばローラーは水洗いが可能です(24時間以上乾燥させる必要あり)。

ローラーは柔らかな素材が使われており床に優しいです。

新搭載のレーザー

レーザーのスイッチと照射部分
レーザーのスイッチと照射部分

レーザースリムフラフィクリーナーヘッドにはレーザーが搭載されており、スイッチでオンオフが可能となっています。緑色のレーザーを照射することでゴミが見えやすくなります。

レーザー無しとあり
レーザー無しとあり
重曹を撒いた状態で比較
重曹を撒いた状態で比較

レーザーがゴミに当たることで影ができて、立体的に見えやすい気がします。

V12のレーザーと中華製掃除機のLEDライトの比較
V12のレーザーと中華製掃除機のLEDライトの比較

ダイソンの場合は横からレーザーを当てるのでゴミに影ができ、視認しやすいのかも。

Dyson V12レビュー・ダイレクトドライブクリーナーヘッド

表と裏
表と裏

じゅうたんやマットからのゴミ掻き出し性能に優れたヘッドです。

スリムフラフィクリーナーヘッドとくらべるとごっつい感があります。

約25㎝
約25㎝

幅は約25㎝でスリムフラフィクリーナーヘッドと同じ。

ヘッドの前後
ヘッドの前後

前方の開口部は広くありません。粒の大きなごみは弾いてしまいますが、その分吸い付きがよく、ヘッド直下のゴミをしっかり吸ってくれる気がします。

ヘッドの可動域
ヘッドの可動域

フラフィクリーナーヘッドにくらべて左右の可動域が広いです。

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ひねるとフラットに近い状態になり棚下に入っていきます。

分解したところ
分解したところ

分解してお手入れすることができますが、分解する時はコインなどを使って側面のパーツを回転させなくてはなりません。

スリムフラフィクリーナーヘッドがツールレスなのでこちらもツールレス仕様に変えてもらいたいものです。

ローラーの毛は赤色の硬い毛と黒色の柔らかめの毛の2種類が使われています。

Dyson V12レビュー・毛絡み防止スクリューツール

表と裏
表と裏

V12シリーズから新たに登場した毛絡み防止スクリューツール。こちらか付属する代わりに従来のミニモーターヘッドは付属しなくなりました。

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円錐形の独特のローラーを採用することで毛絡みしにくい構造となっています。円錐状にすることで円錐の先端に毛が移動していくようになっており、毛絡み少なく使うことができるようです。

前後の可動域
前後の可動域

前後のみに稼働します。

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赤いレバーを引くことでローラーを取り外してお手入れすることができます。

分解した状態
分解した状態

Dyson V12レビュー・その他付属ツール

隙間ノズル
隙間ノズル

いたって普通の隙間ノズルです。

コンビネーションノズル・ブラシを出したところとひっこめたところ
コンビネーションノズル・ブラシを出したところとひっこめたところ

ダイソンの掃除機の付属品として定番のコンビネーションノズル。必要に応じてブラシを出したり引っ込めたりできます。

フトンツール
フトンツール

布団の掃除に使えるノズルです。横から見ると空気の抜ける穴があり、この穴があるおかげで必要以上に布団に張り付かないのだと思われます。

延長ホース
延長ホース

各種ノズルを延長して使うためのホースです。

フトンツールと延長ホースを組み合わせたところ
フトンツールと延長ホースを組み合わせたところ

片方の手で本体を押さえながら伸ばさないと本体が動いて倒れてしまいます。

また、レーザースリムフラフィクリーナーヘッド、ダイレクトドライブクリーナーヘッド、毛絡み防止スクリューツールといったモーターが搭載されたヘッドやツールは接続できません。

Dyson V12のツールクリップ

ツールクリップをいろんな角度から撮ってみました
ツールクリップをいろんな角度から撮ってみました

ツールクリップは付属のノズルをセットして延長パイプに取り付けておくためのアイテムです。

ノズルを使いたくなった時にいちいちノズルを取りに行かなくてよくなります。

延長パイプにセットしたところ
延長パイプにセットしたところ

隙間ノズルとコンビネーションノズルをセットするのが一般的だと思いますが、フトンツールと延長ホースもセットできます。

毛絡み防止スクリューツールは延長パイプと干渉してセットできません。

Dyson V12の充電器と充電

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充電器。

充電器のプラグと各種表記
充電器のプラグと各種表記

充電器は特に変わったところはありません。

充電方法いろいろ
充電方法いろいろ

充電方法は

  • 本体のバッテリー部分にプラグを挿し込む
  • バッテリーを取り外してプラグを挿し込む
  • 充電ドックや収納用ブラケットに本体をセットする

と使用環境に合わせて選べます。

Dyson V12レビュー・充電ドック

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充電ドックは組み立てる必要がありますが、3つのパーツを組み立てるだけなので簡単に組み立てられます。

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後方には充電器のコードをスッキリ固定するための溝が設けられています。写真だと充電器のプラグを通すための穴が見えますが、これは付属するカバーで蓋をすることができます。

掃除機をセットすると充電がはじまる構造で着脱も片手で行えます。

付属品をすべて収納することはできませんが、ヘッドやツールをセットできる部分が1か所設けられています。また、支柱部分にツールクリップをセットすることができるので、掃除中にツールクリップがいらないなら2追加でツールを収納できます。

ただ、どうしてもすべての付属品は収納できないのでちょっと考えてもらいたいところです。

ダイソンV10用であればこのようなフロアドックが売られていましたが、V12のフロアドックが発売されることはあるのか?

充電ドックの組み立てと使用

充電ドックの組み立てから使用までを動画にしてみましたので参考にご覧ください。

Dyson V12収納用ブラケット

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壁掛けにしたい人向けに収納用ブラケットも付属します。

2つのパーツを組み合わせたところ
2つのパーツを組み合わせたところ

Dyson V12レビュー・各部の重量

本体1484g
本体1484g
延長パイプ170g
延長パイプ170g
レーザースリムフラフィクリーナーヘッド425g
レーザースリムフラフィクリーナーヘッド425g
ダイレクトドライブクリーナーヘッド676g
ダイレクトドライブクリーナーヘッド676g

スリムフラフィクリーナーヘッドを装着した時の重量が2079g、ダイレクトドライブクリーナーヘッドを装着した時が2330g。公称値よりも若干軽い感じですが、コードレスクリーナー全体で見ると重い感は否めません。まあ、その分吸引力はあります。

毛絡み防止スクリューツール393g・コンビネーションノズル71g・隙間ノズル47g・フトンツール57g・延長ホース145g・ツールクリップ47g
毛絡み防止スクリューツール393g・コンビネーションノズル71g・隙間ノズル47g・フトンツール57g・延長ホース145g・ツールクリップ47g

あまり気にする人もいないかもしれませんが付属品の重量も量っておきました。

Dyson V12レビュー・本体動作や付属品を動画で確認

本体と各種付属品についてチェックしている一連の様子を動画にしてみました。動画でざっと確認したい方はこちらをご覧ください。

Dyson V12を組み立ててみる

ハンディモード
ハンディモード

ハンディモードだと本体の大きさが際立ちます。

スティックモード
スティックモード
身長170㎝弱の人が持ったところ
身長170㎝弱の人が持ったところ
身長170㎝弱の人が持ったところ
身長170㎝弱の人が持ったところ

これまで軽めのコードレス掃除機を使っていた人からするとこのサイズ感はごついと感じるかもしれません。

Dyson V12動作や取り回しレビュー

電源がボタン式なので指は疲れませんが掃除機を持っている手では電源まで指が届かないのが問題。動作切り替えボタンまでも指が届かない(よっぽど大きな手の人だったら届くかなというぐらい)ので操作性はやや気になります。

電源オンにした直後は液晶に残りの運転時間がグラフと数字で表示されますが、すぐにグラフは消えて吸い込んだゴミの大きさと量を表すグラフになります。残り運転時間を数字で表示するのは変わらず。

ゴミの量を表すグラフは視覚的にわかりやすいといえばわかりやすいですが、数字が細かく見にくいのでゴミの量を確認する時はじっくり見なくてはなりません。斬新な機能ではありますが、役立つかというと意見の分かれるところではあります。正直自分の場合はそれほど気にしません。目に見えるごみがきっちり取れればいいし・・・

回転ローラー(ブラシ)を搭載したヘッドの場合は吸引力を自動で調整してくれるオートモードがありますが(それ以外のノズルだと中モードになる)、これはバッテリー残量の節約になるのであってもいいかなという機能。特にV12の場合は電源がトリガー式ではなくボタン式なので電源をつけたままちょっと移動するということもあるかもしれませんし。

ゴミ捨ての構造やフィルターの構造は細かな違いはあるでしょうが、ダイソンV10以降と同様の仕様となっています。

バッテリー部分に滑り止めゴムが付いているので立て掛けやすく、ちょっと掃除を中断したいというときに便利です。

レーザースリムフラフィクリーナーヘッドとダイレクトドライブクリーナーヘッドの取り回しですが、スリムフラフィヘッドは非常に動かしやすく方向転換などむスムーズですが、やや可動域の狭さを感じます。それに対してダイレクトドライブクリーナーヘッドはごつくてやや動かしにくさを感じるところがありますが、掃除機本体をひねることでフラットに近い状態になり、フラフィヘッドよりも棚下に入りやすいです。ただし、ヘッドの向きが思うようにまっすぐになってくれないこともあり、この辺りでも動かしづらさを感じました。

排気に関しては、吸引力のことを考えればまあこれぐらい勢いが強くなるよなあといった感じ。抑えられている感じはありませんが、排気口が本体左右に設けられているため排気が顔に当たる感じはありません。

騒音はエコモードの時はけっこう静か目なのですが、さすがに強モードにすると耳につきます。V11のときにダイソンは静かだなーと思ったのですが、V12はちょっぴり音が大きくなったような・・・?気のせいかもしれませんが。

Dyson V12吸引力レビュー

ヘッドが2つ付属するDetect Slim Total Clean SV20ABLを使ってのレビューなのでそれぞれのヘッドを使った2パターンの動画を撮ってみました。

レーザースリムフラフィクリーナーヘッド編

壁際の吸引力チェックでは、エコーモードの場合1往復では取り残しがあるものの何度か往復することで重曹を取り切ることができました。オートモードでも取り残しはありますが、エコモードよりもよく取れますし、重曹を吸い込んだところできちんとセンサーが反応しパワーを上げているのがわかりました。

すごいと思ったのは強モード。1往復で壁際もほぼ完ぺきに掃除ができました。運転時間が約5分と短いですが、その分パワーは圧倒的です。コードレス掃除機でこのパワーはなかなか存在しないのではないかと。

また、他のメーカーの掃除機と違ってヘッドの左右部分の吸い込みも良好。動画の2:17秒頃をご覧いただきたいのですが、動画のようなヘッドの当て方でも壁際の重曹がきっちり取れています。あくまで私の経験上ですが、こうした特性を持つヘッドは他メーカーではみたことがありません。

フローリングに糸くず、小さく切った消しゴム、紙くず、重曹を撒いて吸わせてみる検証では、前方の開口部が広いフラフィヘッドらしく、消しゴムをあまり弾くことなく吸ってくれました。紙くずもほとんど詰まることなく吸えており、ヘッドの特性が出ている気がします。ただし、紙くずは吸い込ませるとすぐにクリアビンがいっぱいになってしまいます。

すごいと思ったのはやっぱり強モード、ドア際の溝に入った重曹も1往復でほとんど見えなくなる具合に吸うことができました。ここまで吸えたことはなかなかありません。強モードとはいえ、「こんなに吸えるのか」という印象。他の掃除機をレビューしていてここまで吸えた記憶はありません。

そしてダイソンV12よりもさらにパワーのあるV15が存在するというのだからどうなっているのやら・・・

マットに重曹20gを撒いて吸わせる検証ではエコモード12g、オートモード16g、強モード18gという結果になりました。アバウトな検証とはいえ、最大18gというのはかなり良い数字です。「フラフィヘッドってマットでもこんなに吸えたっけ?」という感じ。ここでも強モードのパワーを感じました。

マットでこれなので、畳マットに重曹と小麦粉を撒いて吸わせてみても問題なし。

かなり吸引力が優れている印象を持ちました。

ダイレクトドライブクリーナーヘッド編

壁際に撒いた重曹の取れ具合はレーザースリムフラフィクリーナーヘッドと同じぐらいな印象を受けました。動画を入れ損ねましたが壁に対して平行に掃除機をかけた場合も壁際の重曹がきちんと取れます。ヘッド左右部分の吸い込みもレーザースリムフラフィクリーナーヘッドと同様に良好でした。

ただしヘッドを横にスライドさせたりといった動きに関しては動かしづらさを感じます。軽快さはフラフィヘッドのほうが上でしょう。また、オートモードで吸引力が上がった場合やパワーモードで使用した際はジョイントマットにヘッドがへばりつく感があってやや動かしづらさがありました(あくまでもジョイントマットでの場合でフローリングでは問題なし)。

フローリングに糸くず、小さく切った消しゴム、紙くず、重曹を撒いて吸わせてみる検証では、消しゴムと紙くずは前方に押し出してしまいヘッドを上からかぶせないと吸えないものの、ドア前の溝に入った重曹に関してはオートモード以上でなかなか良好な取れ具合でした。強モードはやっぱりパワーを感じます。

吸い込み後のヘッド内部の詰まりも見られず。

マットに重曹20gを撒いてどのぐらい吸えるのか検証したところ、エコモードで19g、オートモードで20g、京モードで21gという結果でした。「20gしか撒いてないのに21g吸えるってどういうことだ?」って話ですが、アバウトな検証なので誤差という事でご容赦ください。

誤差を考慮しても数値に関してはこれまでこの検証を行ってきた中でも最高の数値で、ダイソンのパワーとダイレクトドライブクリーナーヘッドの掻き出し性能の高さが合わさった結果だと思います。マットの掃除には相当力を発揮するのではないでしょうか。「ちなみに毛足の長いラグなんかに使いたい」という場合ですがは奥に入り込んだゴミを掃除機で吸おうとすること自体無理があるのでいかにダイソンV12でも吸ってくれるかどうかはわかりません。

畳マットに撒いた重曹と小麦粉はともに問題なく吸えますが、吸引力がある分、ジョイントマットと同様にヘッドが吸い付いてしまう場面が見られました。

毛絡み防止スクリューツールは本当に絡まないのか

毛絡み防止スクリューツールは本当に毛や糸くずが絡まないのかもチェックしてみました。

使ってみて、本当に効果があるんだなと実感、少々の糸くずや髪の毛を吸わせたぐらいではまったく絡みはありません。また、あんまり長い紐を吸わせると(実使用でそんな機会って早々無いでしょうが)ヘッドの内部に紐が残ることもありますが、強モードにするとあっさり吸い込んでくれます。

まあ、あんまり長い紐を吸わせるとクリアビンの中に詰まってしまいますが(汗

とにかく絡みが少ないのは本当です。

ヘッドのお手入れの際も道具なしで簡単に分解できるので楽です。

Dyson V12クリアビンやフィルターやヘッドなどのお手入れレビュー

まずゴミ捨てですが、レバーを引いてゴミを捨てると髪の毛が絡まっていて落ちてこないことがあります。

ほこりだけ吸わせるのなら問題ないでしょうが、通常の床掃除では髪の毛を吸わせることも多々あるでしょうし、なかなかイメージしている通りにはいかない部分があります。

クリアビンはゴムパッキンの周辺に細かなゴミがよく付着しています。サイクロン掃除機ではよく見られる光景ですが、ダイソンも例外ではありません。

本体のシュラウド(メッシュになっている部分)にも少々髪の毛が残っていたりします。クリアビンに付いているスクレイパー(赤色のゴム)がゴミ捨て時にシュラウドのゴミを落としてくれる構造になっていますが、すべてのゴミが落ちるわけではありませんので細かいゴミは自分で取り除く必要があります。

また、本体の細かい隙間にもゴミが残ります。ダイソンの場合は本体、クリアビンともに水洗いができないので、「細かいところまできっちりきれいにしないと気が済まない」という人は気になってしまうかもしれません。

パッキン部分に細かい粉が入って取れない
パッキン部分に細かい粉が入って取れない

ダイソンの掃除機をレビューしていて毎回思うんですけど、クリアビンのパッキン部分に細かい粉が入って取れません。つまようじみたいなもので少しずつ取れないことも無いのですが、ゴミが奥に入り込むこともありますし、ゴムパッキンが傷むこともあります。気にしなきゃいいんですけど、「スタイリッシュな感じでリビングとかに出しっぱなしにたい」みたいな人は、この点は覚えておいたほうが良いです。

v12 gomisute4 1 800x600 - Dyson V12 Detect Slimレビュー!吸引力からお手入れまで動画1時間以上と画像多数!

ちなみに、きちんと下に向けてゴミを捨てないと蓋のくぼみに入っていたゴミが前方にびよーんと飛び出します。ゴミ捨ての際はきちんと真下に向ける必要があります。

ただ、サイクロン掃除機の場合はゴミが舞わないようにゴミ袋の中などでごみ捨てを行うのでそんなに気にすることもないかもしれません。

フィルターの汚れ

フィルターは前述のようにサイクロン部分で分離できなかったゴミを受け止める部分と排気をきれいにする部分があります。

サイクロンの分離能力が優れているダイソンですが、さすがにすべてのゴミを分離できるわけではなく、髪の毛が1本付着していました。床掃除をして髪の毛は20本以上吸わせたと思います。

白い点々は分離しきれなかった重曹
白い点々は分離しきれなかった重曹

また、分離しきれなかった重曹の粉も少々到達していました。ちょっと払えば落ちる程度ですが、黒いゴムの部分には重曹の粒が付着していて落ちにくかったです。他メーカー掃除機のフィルターに比べたら汚れ具合は少ないですがダイソンでも汚れるものは汚れます。

ちなみに排気部分のフィルターは目に見える汚れはありませんでした。

フィルター部分は水洗いできるので(24時間以上乾燥させる必要あり)その点はお手入れが楽かもしれません。

ヘッドのお手入れ

ヘッドはどちらも分解してお手入れできますが、ダイレクトドライブクリーナーヘッドだけコインなどを使ってパーツを外さないといけないのがちょっと面倒です。

フラフィヘッドは髪の毛の絡みが少ないのが特徴ですが、ダイレクトドライブクリーナーヘッドも意外と絡まっていませんでした。これは新たな発見でした。

どちらも細かい隙間が汚れますが、ダイレクトドライブクリーナーヘッドのほうが汚れる部分が多いような印象です。

フラフィヘッドはローラー部分を取り外して水洗いできるのですが、ダイレクトドライブクリーナーヘッドのブラシに関しては水洗いに関して説明書に記載が見つかりませんでした。たぶん大丈夫だと思うのですが、万全を期すならダイソンに問い合わせたほうがいいかもしれません。

Dyson V12のおすすめポイントマイナスポイント

おすすめポイント

  • オートモードでバッテリーを節約しながら掃除ができる
  • 最大60分の運転時間
  • 5分しか使えないが強モードが非常にパワーを感じる
  • ダイレクトドライブクリーナーヘッドのゴミ掻き出し性能が優秀
  • レーザースリムフラフィクリーナーヘッドで髪の毛などが絡みにくい
  • 毛絡み防止スクリューツールは本当に毛が絡みにくい
  • 電源がボタン式なのでトリガー式と違って指が疲れない
  • 壁掛けと充電ドックの2つから収納方法を選べる
  • レーザースリムフラフィクリーナーヘッドのレーザーは普通のLEDライトよりゴミが見えやすい気がする

マイナスポイント

  • V15よりもコンパクトだけどそれでもごつい感じがある
  • ダイソンの掃除機はすべてそうだがサイクロン部が水洗いできない
  • クリアビンのゴムパッキンに細かなごみが挟まって取れない
  • 掃除機を持っている手だと電源ボタンまで指が届かないので電源をオンオフするときは両手での操作になる
  • 充電ドックに付属品を収納しきれない

相当長くなってしまいましたが、Dyson V12 Detect Slim Total Cleanのレビューでした。

ざっくりいうと重めだけどパワーがあるという感じです。マイナスポイントに関してはダイソンの掃除機でよく聞かれるものとだいたい一緒です。

話題のレーザーに関しては確かにゴミが見えやすくなっている感じはするのですが、必須かというとそうでもないよなあという感じ。あれば便利ではありますがなくても不自由しないかなあ。

また、もう1つのセールスポイントである、吸い込んだゴミの大きさと量を表示する機能ですが、初めは物珍しくて注意深く見るかもしれませんが、「吸い込んだゴミの大きさなんてそんなに気にするもんなのかなあ・・・」という感じ。

几帳面な人はグラフを見ながら掃除をするのかもしれませんが、ゴミが見えなくなればオッケーという人もけっこういるはず・・・ダイソンのパワーに魅力を感じて購入するのはいいと思いますが、吸い込んだゴミをグラフで表示できるからという理由で買うのは考えものです。

Dyson V12のラインナップ

最後にダイソンV12のラインナップを掲載しておきます。

ヘッドはレーザースリムフラフィクリーナーヘッドのみが付属する標準的なモデル。

ダイレクトドライブクリーナーヘッドも付属するモデル。付属のツールもフトンツールと延長ホースが追加されています。

ダイソン直販限定モデル。通常の隙間ノズルの代わりにLED隙間ノズルが付属します。

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