レンジが飛ぶ!?賃貸における電子レンジの地震対策・おすすめ転倒防止アイテムは?100均グッズで対策できる?

2024年6月6日オーブンレンジ,オーブンレンジコラム

地震でレンジが飛ぶ

今回は「レンジが飛ぶ」という話です。

「どういうこっちゃ?」と思った人もいるかもしれませんが、大きな地震がくると揺れで電子レンジが物理的に飛んでしまう事態が考えられるんです。

震度3~4程度なら大丈夫かもしれませんが、震度6以上の震災級の地震がくると電子レンジのような重い物でもぶっ飛んでしまうことが十分考えられます。

総務省消防庁のWEBサイトでも

冷蔵庫やテレビ、電子レンジといった家電製品や、ピアノなどの転倒防止策です。一見、転倒とは縁遠いようですが、実は、倒れるだけではなくて、冷蔵庫が歩き出した り電子レンジが宙を飛ぶといった事例が報告されています。

https://www.fdma.go.jp/publication/database/kagu/post6.html

といった具合に電子レンジが地震で飛ぶと注意喚起されています。

そこで今回は電子レンジの地震対策・・・特に賃貸における対策について考えてみたいと思います。

この記事でわかること

賃貸での電子レンジの地震対策3つ

レンジの地震対策1:レンジラックを固定する

電子レンジ自体の固定に注意がいってしまいがちですが、レンジを設置している棚やメタルラックが倒れてしまっては意味がありません。電子レンジが飛ぶぐらいの地震が来た時の対策ですので設置場所自体の転倒防止から考える必要があります。

キッチンボードや棚は突っ張り棒で

賃貸の場合は壁などに傷や大きな穴などが残らないようにしなければなりませんが、その場合に有効なのがやはり天井とラックの間に突っ張り棒を設置することだと思います。

天井からラックまでの隙間に応じてたくさんの製品が販売されているのでよっぽどのことが無い限り対応できないということは無いでしょう。

アイリスオーヤマの物などがメジャーだと思います。

突っ張り棒で天井が抜ける?下地を確認しておきたい

手軽に設置できる突っ張り棒ですが、天井の構造によっては天井が抜ける可能性もあります。

大きな地震が来た時に天井が抜けてしまったとの体験談もあります。

下地を確認し、天井の下地である野縁(のぶち)に接するように設置する必要があります。

野縁はどうやって探す?

野縁の探し方ですが、

  • 叩いて音が違う場所を探す
  • 強力な磁石を使って石こうボードを固定しているビスを探す
  • ホームセンターなどで販売されている下地検知器を使う
  • 下地の位置を検知するセンサーを使う

といった方法があります。

天井を叩いて音の違いを聞き分けても確証が持てなかったり、磁石でビスの位置を探すのがめんどくさかったりする場合は下地探しセットを使うと良いと思います。

下地を調べるセンサーと細い針を刺して下地を調べる針式下地探しがセットになっているのでこのセットがあればかなりの高確率で下地を発見できると思います。

当て板を使う

野縁部分に触れるように設置することが難しい場合は当て板を使う方法があります。

板を間に挟むことで接地面が広がり野縁に接する可能性が高くなりますし、力が分散されて天井に穴が開く可能性が低くなります。

定期的にチェックを

手軽に家具の転倒を防止できる突っ張り棒ですが、ずっと使用し続けていると緩んできて効果が薄まることがあります。

メーカーの注意書きにも「定期的に点検し、ゆるみがないことを確認してください。」などと書かれていますので、設置したらそれっきりではなく定期的に点検をするように心がけましょう。

家具転倒防止プレートを使う方法もある

訳あって突っ張り棒が使えないという場合は家具転倒防止プレートというアイテムがあります。

棚の前面下側に挟み込むことで倒れにくくなるアイテムです。こちらは類似品が100均でも売られていて実際に効果を感じている人もけっこういるようです。

↑Xでの口コミ。

メタルラックはキャスターから固定脚に

メタルラックを使用している場合は脚の部分をキャスターから固定脚に変更、そして専用の突っ張りパーツを天井との間に取り付けると安定感するでしょう。

メタルラック購入時の固定脚を無くしてしまっている場合、メーカーによってはアジャスターを販売していることがあるので探してみると良いと思います。

ルミナスさんからはテンションポールという名前で突っ張り棒が販売されていますね。

実際にテンションポールでメタルラックを固定している様子をアップしている方がいらっしゃったので貼っておきます。

メタルラックを突っ張らせるときも下地に注意

つっばり棒を使う時同様にメタルラックの突っ張り固定の際も下地をチェックしておいたほうが良いかもしれません。

メタルラックを突っ張らせるパーツは天井との接地面が少ない物が多い印象です。

天井の下地を探すか当て板を使って天井に穴が開かないよう注意しましょう。

レンジの地震対策2:落下防止ストッパーを使う

続いてレンジ自体の固定ですが、プロセブンというメーカーさんからレンジストッパーというアイテムが発売されています。

粘着性の衝撃吸収素材を使ったストッパーでレンジの左右に取り付けて、棚板とレンジを固定するようになっています。

レンジの左右にスペースが必要ですが、2個使用時の耐震荷重は12kgとなっており、計算上レンジもしっかり固定されるはずです。

ただし、撥水性のある場所では使用できなかったりと注意点がありますし、きちんと説明通りに貼り付けないと効果を発揮しません。その点は注意しておきましょう。

また、心配な場合は4個使うといいかもしれません。

適応温度は-20℃~75℃で耐用年数は5~7年となっています。

落下防止ストッパーを使う上での注意点

落下防止ストッパーを使う上での注意点をまとめておきます。

  • フッ素加工されていたり撥水性のある場所では使えない(セロハンテープが貼りつかない場所というのが目安)
  • 水回りには設置しない
  • レンジの外形寸歩よりも左右スペースが8cm必要(左右4cmずつ)

電子レンジの設置スペースがギリギリという場合は左右のスペースをよく確認しておきたいですね。

また、定期的にレンジが固定されているか、汚れが付着していなかといった点もチェックしておくとよいでしょう。

レンジの地震対策3:耐震ジェルマットを使う

こちらは耐震ジェルマット。

レンジの脚部分に敷くだけで簡単に設置できるのがメリットです。

DCMホールディングスさんの動画で効果が検証されていますが、マットなしとありではかなりの違いが出ています。

設置は簡単ですが、しっかりと効果はあり、まずはじめに行う地震対策としても良いかもしれません。

ネットで多数の商品を購入することができます。

また、100均でも販売されていて手軽に入手することができます。

ダイソー耐震マットを評価する人も。

電子レンジに耐震ジェルを使う際の作業手順

取り付け作業の手順ですが

  1. レンジ台、電子レンジの脚のゴミや油などをよく拭き取りキレイにする
  2. 電子レンジの片側を持ち上げて脚の位置を確認・前後の脚に耐震ジェルを貼る
  3. ゆっくりとレンジ台に戻す
  4. もう片側の脚も同様に耐震ジェルを貼る

といった流れになります。

1人よりも2人で作業したほうが安全です

余裕があれば2人で作業を行い、1人は電子レンジを持ち上げる、もう1人は耐震ジェルを貼り付けるといった具合に分担するといいでしょう。

電子レンジで耐震ジェルが溶ける?

一方で100均の耐震マットが溶けるという声もあります。

安いものだと熱でやられてしまうことがあるようですね。

100均以外の商品でも製品によりますが耐熱温度は60℃~75ぐらいだと思います。ただ、中には40℃という製品もあったのでレンジに使う場合は耐熱温度もチェックしたほうが良いかもしれません。

定期的にチェックして交換が必要か

レンジストッパーもそうだと思いますが、耐震ジェルのような商品は使っているうちに劣化しやすいような印象です。

うちはレンジではありませんが、ダイソーの耐震マットを使用していたところ2年少々で黄色っぽくなってきて乗せていたプリンタにピッチリ貼りついてなかなか剥がれなくなりました。幸い、溶けたり周囲を汚したりといったことは今のところありませんが、直射日光が当たったり熱の影響を受けやすい場所に設置したりする場合は定期的に劣化していなかチェックすべきでしょう。

  • 購入時に耐震マットの耐熱温度を確認する
  • 劣化が無いか定期的にチェックする

といったことが大切だと思います。

実際に耐震ジェルを使ったけど半年では溶ける様子は無い

100均で耐震マットを買ってきて実際に使ってみました。

地震対策で電子レンジの下に敷いた100均の耐震ジェル

市販のレンジラックに設置しているオーブンレンジの脚4か所に使用。

レンジの温め機能は日常的に使用しており、オーブン機能も月に2、3回使用しています。

6か月以上経過しましたが特に溶けてきた様子はありません。特に劣化している様子もなし。

ただ、ホコリがけっこう付着してしまって汚れています。レンジ周りは定期的に掃除してホコリ等付着しないようにしたほうがいいかもしれません。

賃貸における電子レンジの地震対策まとめ

ということで賃貸における電子レンジの地震対策についてまとめてみました。

レンジを固定してもラックが倒れたら意味が無いのでまずはラックを固定する

突っ張り棒を使う際は天井の下地に注意

レンジの固定方法は主に落下防止ストッパーか耐震ジェル

突っ張り棒・落下防止ストッパー・耐震ジェルは定期的にチェックする

といった点がポイントです。

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